ぞくぞくと背筋が冷える出来事が続いた。
ある晴れた日の午後、会社員の田中健太は仕事の合間にメールをチェックしていた。すると、知らない差出人から「重要な情報」というタイトルのメールが届いていた。
健太は不思議に思いながらも、慎重にメールを開くことを避けて削除した。
しかしその後、健太の周りで奇妙な事故が次々と起こり始めた。
電車のドアに肩を強く引っかけられたり、歩いている最中に自転車に突っ込まれたり、仕事中に机の上の書類が顔に直撃したりと、次第に危険な出来事が重なっていった。
健太は友人に相談したが、誰も彼の話を真剣に受け止めてくれなかった。
そんな中、健太はふと間違って削除したメールの存在を思い出す。慎重に開いてみると、そこには不気味な写真とともに「あなたは私の存在を無視した。それは大変な過ちだ。私はあなたを見逃さない」という文章が書かれていた。
健太は恐怖に怯えながらも警察に相談したが、特に手立てはないと言われてしまう。
その後も、車のブレーキが効かなくなったり、スーパーマーケットで商品が頭に落ちてきたりと、健太の周りで奇妙な出来事が続発した。
健太は自分が命を狙われているのではないかと恐怖に取り付かれ、家に引きこもるようになった。そして、ある日突然、健太の自宅のドアが開いたのだ。
健太は心臓が張り裂けそうになるような恐怖を感じながら、ゆっくりとドアへと近づいた。ガタガタと震える手でドアノブに手をかけ、恐る恐るドアを開ける。
そこには、誰もいなかった。
しかし、部屋の中は物音がした形跡があり、明らかに誰かが侵入した形跡があった。
戸棚が開けられ、引き出しの中身が散乱している。さらに、壁には血のような赤い液体が飛び散っていた。
健太はパニックになり、すぐに警察に連絡しようとしたが、電話は繋がらない。
恐怖に震えながら、彼は家から飛び出した。
街をさまようが、どこへ行けば安全なのか、もはや彼は分からなくなっていた。
気が付くと、彼は会社の近くに来ていた。
恐怖に突き動かされるように、健太は会社へ侵入する。
そして、差出人の分からないメールを調べた。
必死に何かを探そうとするが、何も見つけられない。
その時、背後から冷気が走り、健太は振り返った。
そこには、真っ白な顔をした男が立っていた。男は不気味に笑みを浮かべ、こう言った。「もう逃げられないよ」
男はゆっくりと健太に近づき、そして・・・
次の日の朝、出社してきた社員が正気を失い、放心している健太を見つけた・・・