竹藪の砂かけ婆

 スマートフォン片手に、都会の喧騒を離れ、裏山の竹藪へと足を運んだ若者たち。SNS映えする写真を撮ろうと、奥深くへと進んでいく。


日が暮れ始め、あたりは薄暗くなってくる。そんな中、一人の若者が奇妙な影に気づいた。「あれ、誰だ?」と声をかけると、影はゆっくりとこちらへ近づいてくる。


薄暗い中、ぼんやりと現れたのは、白い布を頭からかぶった老婆の姿だった。老婆は、若者たちに向かって何かを呟き、砂を撒き始めた。砂は、ただならぬ重みを感じさせ、若者たちは身動きが取れなくなってしまう。


恐怖に震えながら、若者たちは必死に助けを求める。しかし、砂かけ婆の姿は、あっという間に消え去ってしまった。


翌日、若者たちは無事だったものの、心身に深い傷を負っていた。その体験は、ただの悪夢ではなかった。SNSに投稿された写真には、砂かけ婆らしき影が写り込んでおり、多くの人の注目を集める。


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